関西労災病院内科の消化器内科グループは消化器疾患(肝臓、胆道系、膵臓、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸等の病気)の診断・治療を最新の治療法の導入をはかり、学会等の治療指針に基づき、日々診療に当たっています。
我々の施設は日本消化器病学会と日本肝臓学会の認定施設であり、日本消化器内視鏡学会の指導施設でもあります。消化器内科領域の主たる認定・指導施設としての活動を積極的に行っています。加えて、日本消化器病学会の公式の一般向け定期刊行啓蒙紙である「消化器病NOW」が学会より当院に配布、本誌の外来・病棟での配布を開始しています。ご希望の方は、外来・病棟等でお申し出下さい。
近年、入院患者数、検査・処置数共に増加しており、地域医療における責務の重さが身にしみる今日この頃です。今後とも常勤医6名とレジデント2名の8人のスタッフによる心のこもった良質な医療の提供を心がけるつもりです。
当院における呼吸器疾患の患者様は尼崎市内のみならず、近隣の市町村からも多くの方が来られています。呼吸器学会専門医を含む3名のスタッフを中心に呼吸器疾患の専門的診療を行っています。肺癌に対する高度先進医療、その他呼吸器疾患に対する急性期医療をめざしています。肺癌に関しては、外来化学療法も積極的に行っており、呼吸器外科や放射線治療部などと連携して集学的医療が可能となっています。
また、近年問題となっているアスベスト疾患に対する診療を充実させています。
アスベスト疾患センターを設置し、昨年から現在まで数百人におよぶ新規患者の診療を行ってきました。
専門的検査としましては、気管支検査、局所麻酔下胸腔鏡検査、CTガイド下生検など各種検査が可能です。
腎臓グループは、腎炎・ネフローゼ症候群・腎不全など腎疾患全般に対する治療を行っています。腎炎・ネフローゼ症候群に対しては、腎生検にて組織診断を行い、エビデンスに基づく適切な治療法を選択しています。保存期腎不全にも力を注ぎ、一昨年からは腎不全教室も開催しています。また、例年70人程度の新規透析導入がありますが、透析療法が必要となった場合には、ビデオや透析センターの見学などを通して、患者様の納得のいく治療法の選択(血液透/CAPD)をしていただく体制となっています。
人口透析センターは20台の血液透析機械と6台のその他血液浄化装置を有し、透析患者の合併症での定期および緊急入院や、各科からの各種血液浄化(血漿交換・エンドトキシン吸着・白血球除去・持続血液ろ過透析など)依頼などにも、いつでも対応できる体制をとっています。
血液疾患では、一般的な貧血などの血液疾患は勿論のこと、白血病・悪性リンパ腫をはじめとする造血器腫瘍や、血小板の異常、あるいは凝固因子の異常をひきおこす疾患も対象としています。特に造血器腫瘍の診療に力を入れています。造血器腫瘍の診療には専門的な知識と経験が要求されますが、治癒をめざして最先端の医療を提供することを目標とし、血液専門医である常勤医が中心となってレジデントとともに診療にあたり、急性白血病に対する強力な化学療法や悪性リンパ腫に対する自家末梢血幹細胞移植を含めた超大量化学療法から分子標的治療や標準的化学療法まで積極的に取り組んでおります。また入院の短縮やQOLも考慮し、入院から外来での化学療法へスムーズに移行できる体制も整っております。血液疾患の治療の進歩はめざましく、常に最新の治療を取り入れて更なる治療成績の向上をめざします。
糖尿病・代謝グループは、糖尿病を中心とする糖代謝疾患、肥満(症)、高脂血症(脂質代謝異常)、一部内分泌疾患などを診療の対象疾患としています。常勤医は、糖尿病学会指導医2名、レジデント2名の4名です。この糖尿病診療は、日本糖尿病学会の教育認定施設であり、専門知識に基づき、より厳格な血糖管理をめざしています。また、対象疾患の多くが「慢性疾患」であることから、近隣の実地医の先生方や他病院との密接な連携の中で、よりよい診療体系を構築して参りたいと考えています。糖尿病は、2010年には1千万人を超え、21世紀の国民病とも呼ばれる疾患です。「強化インスリン療法の導入」「合併症の総合評価」「治療方針(薬剤選択)の決定」などを行うことにより地域の中核病院としての役割を果たして参りたいと考えています
循環器科は、循環器全般における高度先進医療を目指し、特に虚血性心疾患に対するカテーテル治療(PCI)を中心とした医療体制をとっている。年間約500症例に対しPOBA、STENT、DCA、Rotablator、レーザー血管形成術(高度先進医療認定施設)を駆使したPCIを施行している。不整脈治療に関しては、年間約80症例のペースメーカー治療をはじめ、頻脈性不整脈に対する高周波アブレーション治療を行っている。このほか、植え込み型除細動装置、両室ペースメーカー、肥大型心筋症に対する心室中隔アブレーション治療など、最先端治療にも積極的に取り組んでおり、診断と治療を含めた総カテーテル件数は年間2千例を超える。本年度には待望のフルスペックCCU病棟が完成し、診療体制のさらなる充実が期待される。心疾患の的確な治療のためには正確かつ迅速な検査体制が必要である。年間症例数は、ホルター心電図検査870例、心臓エコー検査4,800例、心筋シンチ検査は1,600例であり、充実した整理検査体制を有している。
→エキシマレーザー冠動脈形成術の認定を受け、治療を開始いたしました。
| 専門分野 | 常勤医師 | レジデント | 対象疾患と特色 |
|---|---|---|---|
| 内科部長(事) | ◎永田 正毅 | 循環器疾患の診断・治療(循環器科) | |
| 消化器・肝胆膵疾患 責任者:伊藤 敏文 |
◎伊藤 敏文 ○伊藤 善基 ○村田 浩昭 小森 真人 牧野 仁 中村 剛之 日山 智央 戸田 万生良 |
中田 悠紀 前川 聡 石見 豆矢 |
上部・下部消化管疾患、肝臓・胆道・膵臓疾患の診断と治療 ●各種消化管内視鏡検査 (小腸内視鏡を含む) ●腹部超音波検査など画像診断検査 ●内視鏡検査や超音波検査を用いた治療 ●消化器悪性腫瘍に対する内科的治療 (粘膜剥離術・肝癌局所治療・化学療法など) |
| 呼吸器 責任者:後藤 浩之 |
○後藤 浩之 ○奥田 恭久 |
●気管支内視鏡検査 | |
| 腎臓・血液浄化・ 免疫疾患 責任者:山本 茂生 |
◎山本 茂生 ◎和泉 雅章 倭 正也 筒井 久善 |
●血液透析など各種血液浄化療法、腎生検 ●リウマチ外来(整形外科と合同) |
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| 血液 責任者:橋本 光司 |
○橋本 光司 | ●血液疾患の化学療法、抹消血幹細胞移植 | |
| 糖尿病・代謝 責任者:池田 雅彦 |
◎池田 雅彦 五郎川 伸一 |
原口 美貴子 片岡 隆太郎 |
糖尿病の診断・治療を担当するとともに、内分泌疾患・代謝疾患を担当 ●糖尿病スクール(外来)、 糖尿病教室(入院) ●糖尿病患者会、肥満教室 ●栄養指導 |
| 循環器 責任者:南都 伸介 |
◎南都 伸介 (循環器科部長) ◎上松 正朗 (検査科部長兼) ◎両角 隆一 (核医学診断部部長 兼) 渡部 徹也 (検診センター兼) 粟田 政樹 大西 俊成 飯田 修 世良 英子 南口 仁 |
矢野 正道 岡本 慎 田中 宣暁 安井 治代 池岡 邦泰 川本 健治 石原 隆行 土肥 智晴 |
虚血性心疾患、不整脈疾患、心臓弁膜症、心筋症、心不全の診断と治療 ●心臓カテーテル検査 (冠動脈造影検査、電気生理学検査他) ●心エコー図・ドプラ検査 ●心臓核医学検査 (心筋シンチグラフィー他) ●ホルター心電図 ●冠動脈インターベンション (POBA・DCA・STENT・Rotablator・・Laser) ●ペースメーカー植え込み術 ● 高周波焼灼術 ●経皮的弁形成術 |
◎ 内科部長・○ 内科副部長
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当施設は平成17年9月1日付で、「高度先進医療」である《エキシマレーザー冠動脈形成術》の認定施設として厚生労働大臣より承認されました。本治療では国内3番目の認定施設です。
エキシマレーザー冠動脈形成術は、1983年に初めて臨床に使用されて以来、特に米国において数多く使用されてきました。原理はキセノンクロライド(XeCl)エキシマレーザー(308nm、光子エネルギー)を、発生装置からレーザーカテーテルを通じ、心臓の血管内に生じた動脈硬化性病変組織を正確に蒸散させることで、血流の確保を行います。本治療はPTCA(バルーン療法)で困難な場合に適応されます。

←1.ガイドワイヤーを通じてレーザーカテーテルを病変部に導入

←2.エキシマレーザーを照射

←3.レーザー照射後のイメージ