昭和28年開院当初より整形外科を開設し、特に阪神工業地帯、北摂地域の整形外科・外傷センターとして労災病院としての使命を果たしながら発展してきました。その後、骨折・外傷のみならず手の外科を中心とする上肢の外科、脊椎外科、主に股関節や膝関節を取り扱う関節外科、そして国民の活動性向上に伴い増加する膝靭帯損傷や肩の障害などを総合的に診療するスポーツ整形外科などに特化して各分野の専門医が配置されて今日に至っています。現在では全病床642床のうち整形外科病床数134床(急性期病床104床+亜急性病床30床)であり、地域の地元尼崎市、近隣の西宮市、芦屋市、神戸市、宝塚市、伊丹市、北摂市域ほか近畿一円にとどまらず東海、北陸、四国ほか遠方からの受診も増加し高度医療を目指しながら数多い手術件数を維持しています。それに伴い、外傷を中心とした急性期疾患から慢性的な経過による各種変性疾患を対象とした整形外科に変化してきました。現在は中央手術部の手術枠数に制限があるため当院での手術待ち患者総数が約800名のうち整形外科が常時490名(約60%)を占めるという状況になっており特に脊椎と関節では手術待機期間が長期化しており病診連携上も大きな課題となっています。今後ハード面、ソフト面の両面から早急に解決に向けて取り組んでいく予定です。また高度専門的治療を行う一方、臨床研究の成果は国内外の学会において活発に情報発信をしていますし、論文報告も精力的に行っています。また若手医師が整形外科専門医を目指すための登竜門としても積極的に人材を受け入れており、研修医(初期、後期)の研修教育、医学生教育活動(クリニカル・クラークシップなど)にも積極的な協力体制をしいています。
わが国で多く見られる先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全に続発する二次性変形性股関節症の症例が圧倒的に多い一方、厚労省特定疾患「特発性大腿骨頭壊死症」については厚労省研究班員を務めている関係から取り扱い症例数も増加しています。また小児股関節疾患では先天性股関節脱臼は減少しているもののペルテス病や大腿骨頭すべり症などの治療も行ってます。治療内容は人工股関節手術が90%以上であり脚長差やオフセット、捻じれなどに対し適切な最新機種を選択しています。手術手技・インプラントデザインや材質(チタン合金やセラミック)の飛躍的な進歩に伴い現在では90%以上の症例が15〜20年以上の長期耐用年数を達成しています。小児および青・壮年層に対する各種骨切り術や人工股関節再置換術なども積極的に手がけており、いずれも術後リハが飛躍的に進歩し早期リハ・早期退院につなげており術後の患者満足度も極めて高くなっています。
対象は主に変形性膝関節症で他に関節リウマチがあります。治療法としては人工膝関節置換術と部分的に入れ替える片側置換術がありますが95%以上が前者です。高齢化とともに変形性膝関節症は激増しており今後の症例数も増加し続ける見通しです。早期リハ・早期退院が目標です。

対象疾患は頚椎・胸椎・腰椎の変形性脊椎症、すべり症、椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症など多岐にわたっています。頚椎においては脊髄の圧迫を除去するため頚椎後方除圧(椎弓形成術)を行う症例が圧倒的多数をしめます。他にもリウマチによる頸椎病変や人工透析に伴う各種脊椎疾患なども積極的に受け入れています。また近年は高齢化に伴い腰部脊柱管狭窄症やすべりに対する腰椎後方除圧・固定術が過半数を占めるほど増加しつつあり、金属材料による内固定手術や様々な工夫による小侵襲手術などで対応しています。術後早期離床・歩行開始・早期退院を目標とし、症状改善率も極めて高くなっています。
手の外傷は労働災害などで頻発し、骨折であれ神経血管筋腱損傷であれ専門的技術を必要とする分野であり関労整形が伝統的に強い分野でもあります。近年では手指腱縫合後の超早期リハによって関節可動域の改善度が飛躍的に向上しているし撓骨遠位端骨折では近年掌側プレート固定が主流となり手関節変形遺残が劇的に減少し優れた臨床成績が得られつつあります。また肘・肩などを含め上肢の外科グループとして飛躍的に治療技術が向上しています。
主としてスポーツ障害に伴う膝の前(後)十字靭帯損傷や半月板損傷の関節鏡を用いた再建術、膝蓋骨脱臼や足関節靭帯損傷に対する再建術、膝や足関節の軟骨損傷に対する骨・軟骨移植にも積極的に取り組んでいます。患者様は小学生から中高年にいたるまで幅広い層に広がっており、それぞれに応じた治療法を提示するように心がけています。膝蓋脱臼については大阪大学と連携してコンピューター解析も行っています。
画面上の小さな骨が膝蓋骨(お皿)です。
これが大腿骨(太ももの骨)の上をすべるように動きます。
増加の一途をたどる高齢者大腿骨頚部骨折、労災や交通外傷などでの多発骨折、大腿・下腿骨折、その他鎖骨骨折、アキレス腱断裂など手術枠が厳しい現状ではありますが今後も可能な限り受け入れ手術治療を実施するべく努力していく所存です。
| グループ | 担当医 | 対象疾患 |
|---|---|---|
| 股関節外科 | 大園 健二 | 変形性股関節症・特発性大腿骨頭壊死症・股関節全般 |
| 股関節・膝関節外科 | 山本 健吾 花之内健仁 安藤 渉 不動 一誠 |
変形性股関節症・特発性大腿骨頭壊死症・変形性膝関節症・関節リウマチ・股関節全般 |
| 脊椎外科 | 大和田哲雄 坂浦 博伸 山下 智也 三輪 俊格 |
頚椎症性頚髄症・頚椎後後縦靱帯骨化症・腰部脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニア・脊椎外傷・腫瘍など多岐にわたる |
| 上肢の外科 | 田野 確郎 堀木 充 中川 玲子 |
肩関節、肘関節から手関節、手指までの外傷(成人及び小児)、野球肘などのスポーツ外傷、関節リウマチ・変性疾患・先天異常(足部含む)などの骨・関節・靱帯・血管・腱・末梢神経再建など多岐にわたる |
| スポーツ整形外科 | 鳥塚 之嘉 内田 良平 |
膝靱帯損傷・半月板損傷および足関節障害 |
| 新患患者数 | 6,169 |
|---|---|
| 再診患者数 | 26,474 |
| 紹介患者数 | 2,443 |
| 紹介率(%) | 57.9% |
| 逆紹介率(%) | 29.3% |
| 新入院患者数 | 1,491 |
| 退院患者数 | 1,478 |
| 手術件数:1,566件 | |
| 関節外科 | 376件 |
|---|---|
| 脊椎外科 | 288件 |
| 上肢の外科 | 682件 |
| スポーツ整形外科 | 220件 |
● 整形外科・スポーツ整形外科臨床業績
(PDFファイル)
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整形外科管理部長:大園 健二 専門分野:股関節外科 専門医・認定医:日本整形外科学会専門医 |
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整形外科第2部長:大和田 哲雄 専門分野:脊髄外科 専門医・認定医:日本整形外科学会専門医 |
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整形外科第3部長:田野 確郎 専門分野:上肢の外科 専門医・認定医:日本整形外科学会専門医 |
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スポーツ整形外科第2部長:鳥塚 之嘉 専門分野:スポーツ整形外科 専門医・認定医: 日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会認定スポーツ医 |
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整形外科副部長:堀木 充 専門分野:上肢の外科 専門医・認定医:日本整形外科学会専門医 |
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整形外科副部長:山本 健吾 専門分野:股関節・膝関節 専門医・認定医:日本整形外科学会専門医 日本リウマチ学会専門医 |
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整形外科副部長:坂浦 博伸 専門分野:脊髄外科 専門医・認定医:日本整形外科学会専門医 |
| 医長 | : | 安藤 渉 | レジデント | : | 久我 研作 | |
| : | 中川 玲子 | : | 小泉 宏太 | |||
| : | 山下 智也 | : | 大槻 大 | |||
| : | 花之内 健仁 | : | 平井 幸雄 | |||
| : | 内田 良平 | |||||
| : | 三輪 俊格 | |||||
| : | 不動 一誠 |