ホスピタルパークからこんにちは
第2回 ホスピタルパークの秘密

多くの人が癒しを求めて訪れるホスピタルパーク。
今日はホスピタルパークに隠された施設の機能やコンセプト・テーマについて
園芸療法士の佐々木さんにお話を伺いました。


---園芸療法士という職業はあまり聞き慣れないのですが、普段どのようなことをされているのでしょうか。

佐々木:園芸療法士は、心身に病や障害をお持ちの方に対して、園芸を用いて身体や心のリハビリテーションのお手伝いをする職業です。関西労災病院での園芸療法士の仕事としては以上のような園芸療法を当院で推進していくことの他に、ホスピタルパークという癒しの空間の提供と、その空間づくりをお手伝い下さるボランティアのコーディネート役を主な仕事としています。日本では園芸療法(※1)の歴史も浅く知名度もまだまだ低いのですが、欧米では園芸療法士資格制度もあり、治療法としても知られています。

---こちらに勤務されて約1年半になられますが、嬉しかったことや日々気をつけていることがあれば教えてください。

佐々木:患者様をはじめ、ホスピタルパークの管理をお手伝いいただいているホスピタルパークガーデナーの方々など、たくさんの人に触れ合うことができたこと、またホスピタルパークに来ていただいた方が喜んでおられたことですね。普段は病室にこもりがちな患者様が、少しずつホスピタルパークに来られるようになり、のんびりと思いにふけりながらくつろいでいる姿を見たときに「この仕事をしていてよかった」と思いました。
また、ホスピタルパーク内では安全第一なので、危険なものや箇所がないように常に目を光らせています。

---ホスピタルパークのコンセプト、テーマについてご紹介をお願いいたします。

佐々木:「安らぎ、憩い、リハビリ、四季を感じる、五感で感じる」が主なテーマです。
四季や自然を五感で感じることで、自分の生命を感じ取っていただくことが何より大切なことだと思います。ホスピタルパークでは四季折々の植物や昆虫たちと触れ合うことができ、自然の息吹きを感じられます。

---ホスピタルパークの施設に隠された機能があるとお聞きしたのですが、どのようなものがありますか。

佐々木:ホスピタルパークはリハビリテーションを行なえる施設でもありますので、「花の川」では平坦な道、坂道、階段の3段階の歩行訓練が行なえるように、「光の庭」では1周100メートル園路を実際の道と同じような傾斜をつけたりなど、社会復帰に役立つように様々な工夫をこらしています。

-----最後に、ホスピタルパークの今後についてお聞かせください。

佐々木:ホスピタルパークをより良い状態で守り続けていくことで、多くの方々に喜んでいただくことを目標にしています。これからもホスピタルパークガーデナーの方々の力をお借りしながら、みなさまに「ほっ」と一息つけるような空間づくりを目指していきます。

※1 一般的な園芸療法とは・ ・ ・


園芸療法は、心や身体に病や障害を持った人や高齢者を対象に、「園芸活動」によって治療やリハビリテーションを行うことです。また、広い意味では、園芸を通じて人々の心身の健康の維持・増進を図り、クオリティーオブライフの向上を助けていくものととらえられます。


ホスピタルパーク マップ

1.四季の庭

春・夏・秋・冬をテーマにした4つの花壇とパーゴラ(日陰棚)があります。
特にパーゴラは、春(フジ)、夏(ノウゼンカズラ)、秋(ムベ、ナツヅタ)、冬(ツキヌキニンドウ、テイカカズラ)を這わせてあり、その季節には最高の姿で、それ以外の時季にもやさしく日陰を作ってくれる四季のトンネルです。
花壇は車椅子の方も近くでお花を眺めたり触れていただけるようなデザインにしています。

2.日だまりの庭

陽の光が降り注ぐ野原をイメージしています。中央にある園路沿いにはバラを植えています。
寒い時期には冬にも咲く花を使ったハンギングバスケットが列柱につるされ、彩りを添えてくれます。

3.ささやきの庭

パーゴラの下にあるベンチからは、春はサトザクラ、初夏はイロハモミジのあざやかな新緑そして秋には紅葉が楽しめます。また水景では、いろいろな姿で流れる水に触れたりその音に耳を澄ましてみてください。

4.思い出の庭

普段は鍵がかけられていて、扉を開けて入る小さなお庭です。1人ないし2〜3人の少人数で静かに使っていただくお庭です。
白い花と香りゆたかな植物をメインにそろえていますので落ち着いて過ごしていただけます。自分だけの時間を持つことで、他の人にもやさしくなれる。そんなことを気づかせてくれるお庭です。

5.こもれびの小径
(こみち)

4つあるベンチはそれぞれ樹木で緩やかに遮られていますので、落ち着いて過ごしていただけるスペースです。

6.花の川

地面より下の花壇を川に見立てて歩行訓練に使うことのできる3種類の橋を架けました。橋上やベンチからお花を眺めてください。

7.光の庭

広い芝生の一角にはステージを配しました。力強く成長するケヤキの木はホスピタルパークのシンボルツリーです。
また、芝生の周りの園路には1周を100メートルにしてあり、スタートラインには何周歩いたかわかるかわいいカウンターもつけています。

8.桜の丘

ホスピタルパークを一望できる小高い丘です。ここには日本人の愛する桜、ソメイヨシノを群植しました。
この丘へ続く道は、階段のほかに4%と8%の斜度をつけたスロープがあります。

 

ホスピタルパークからのお知らせ


<開園時間>
平日 / 7:00〜19:00  土日・祝日 / 8:00〜17:00
※時季により時間がかわることがあります。

<入園者の皆様へ>
多くの皆様に「安らぎ」や「癒し」の本パークを楽しんでいただくために、以下の点にご協力ください。

  1. 車椅子の方やお身体の不自由な方、お年寄りの方、妊婦の方には、道やベンチをお譲りください。
  2. 草花や植木を大切にしてください。
  3. 禁煙ならびに清潔と静けさの保持にご協力ください。
  4. ペットの入園(但し、介助犬は除く)や園内でのボール遊び等は、ご遠慮ください。
  5. 園内での無断集会や会食はご遠慮ください。

※その他、パーク内ではスタッフの指示に従ってください。

 
第1回 新しい医療機関としての取り組み
第2回 ホスピタルパークの秘密
当院における放射線治療
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